要約
- 分解思考の定義と重要性
- ビジネスシーンにおける分解思考
- 個人における分解思考
分解思考とは
本書では、「分解思考」と称して複雑な課題や問題を小さな要素に分割し、それぞれに対処することで全体の解決を図る思考法と定義している。この方法により、課題の全体像を把握し、効率的に対応策を立てることが可能になる。
分解思考を身につけることで、課題を細かく砕いて向き合うことができ、適切な施策や対応を考えることができるようになる。
ビジネスシーンにおける分解思考
ビジネスにおいて、大きな目標や複雑な問題に直面した際、分解思考が役に立つ。
たとえば、今季の売り上げを前期の倍にしてほしいなどといった課題に対しては、いきなり手を動かすのではなくて、
目標を達成するために必要な要素をひとつずつ分解していくことで、ボトルネックになっている要因などが見えてくるようになる。
うまく砕き切れれば、やるべきことが明確になるだけでなく、ほかの人に対しても作業をお願いしやすくなったりとメリットが大きい。
例:
- 売上目標の達成:
- 前期比倍増という目標を、顧客数増加、客単価向上、リピート率改善などの要素に分解し、それぞれに対する戦略を立てる。
- 新規プロジェクトの立ち上げ:
- 必要なリソース、タイムライン、予算、人員配置などの要素に分解し、段階的に計画を立てる。
個人における分解思考
ビジネスシーン以外でも活用ができる。本書では個人の目標設定に絞った活用の仕方が紹介されている。
はっきりとした目標がなくても構わない。自分が将来どう過ごしたいのかぐらいのレベル感でよくて、そこから必要な要素を分解していくことで自ずとやるべきことが見えてくる。
本の中では、やりたいことや理想の状態があるか、ある場合となかった場合に沿った立ち回りが書かれていて、誰でも実践しやすい内容になっている。
たとえば、「健康的な生活を送る」という目標を、「規則正しい睡眠」「バランスの良い食事」「定期的な運動」などに分解し、さらにそれぞれを具体的な行動に落とし込むことで、実行可能な計画が立てられる。
感想
分解思考は、複雑化する現代社会において非常に有用なスキルだと感じた。この思考法により、問題を整理し、効率的に解決策を見出すことができるようになる。
とくに印象的だったのは、自己理解や目標設定にも応用できる点である。
また、たまにどう説明していいのかわからないことに遭遇する場面があるが、それは結局細かいところまで自分の中で言語化できていないのではと思う。
何か考える時があった時は、紙でもなんでもいいので、とにかく細かく分解する癖をつけてみようと思った。
ちなみに「エッセンシャル思考」と通じる部分があり、両者を組み合わせることでより効果的な思考法が身につくのではないかと感じた。