要約
- 抽象的な考え方を持つことは、物事や事象の理解をする上で強力な武器になる。その根拠に、「具体」は理解の解釈の幅が狭いが、抽象はその幅が広い性質を持っているからである。これによって、ものの理解や捉え方に応用を効かせることができ、いわゆる「一を聞いて十を知る」と言った、少ない情報だけで最大限の理解を得られるようになる。
- 具体と抽象は階層構造になっている。一般に「抽象」が上のレイヤーでその下に位置するのが「具体」にあたる。
- 抽象的な概念を掴むことだけが良いとは限らない。具体的な思考とセットで考えることが重要である。
「抽象」を理解することの重要性
"抽象度"とか"抽象的な"という言葉は一般によく使われる言葉だが、どこか堅苦しかったりかえって文脈の理解を妨げるものというイメージが払拭されていない。
「抽象」と対にあたるものといえば「具体」であるが、具体的な思考を持っているだけではいけない。
抽象的な思考を持ち合わせることで、ものごとの解釈が広がったり、既存の知識同士を組み合わせた応用を効かせれることができ、より一層知識の吸収が進むといった恩恵を得られる。
ただし、抽象的思考だけを持っていても正解ではない。抽象と具体の思考をセットで併せ持つことで始めて機能する。
具体的な思考を必要とする場面(例えば、受けてに対して内容の理解を助けるようなシーン)においてそれは必要とされるため、これらのふたつを意識することが重要とされる。
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